スライドソールマスター56度、バウンス1度は誰に合うか手元を前に出さない人のための56度
更新:2026年10月1日広告を含みます
56度のウェッジのバウンス角は、ボーケイ SM11 なら8度から14度。そこへバウンス1度の56度が出ました。リンクスのスライドソールマスター56度です。株式会社リンクスが2026年9月30日にプレスリリースを出しています。
ゴルフギアを研究しているオタクとして、公式の数字を並べて読みました。先に答えを書くと、スライドソールマスター56度が合うのは、手元を前に出さずに構える人です。ざっくりが怖くてハンドファーストを強める人が、いつもの打ち方のまま持ち替える1本ではありません。
ギアオタクの本命
いまの56度は抜かず、「構えを直す2本目」として入れる バウンスは、シャフトを前に倒した角度だけ減ります。1度しかないこのウェッジは、手元を5度前に出した時点でマイナス4度。刃から入る形です。つまり、ボールを真ん中に置いてシャフトをまっすぐに構えないと、まともに当たらない作りになっている。私はそこを買います。打ち方をごまかせない1本は、構えの答え合わせに使えるからです。値段も軽い。メーカーの直営店で16,500円と、ボーケイ SM11 より1万円以上安く、2本目として試しやすい額に収まっています。
どこで買うと安いか楽天市場・2026年10月5日 10:17 時点
リンクス スライドソール マスター ウェッジ 56度1本・新品・安い順
- 遊遊スポーツ 楽天市場店16,500円送料込み楽天で今の価格を見る
- リンクスゴルフ 楽天市場店16,500円送料別楽天で今の価格を見る
- Cielblu Sports 楽天市場店16,500円送料込み楽天で今の価格を見る
広告 楽天市場の検索で見つかった、国内の販売店の新品(右利き用)を安い順に並べました。中古・並行輸入品は外しています。価格・送料・在庫は変わります。ロフトやシャフトで値段が違うこともあるので、買う前に販売ページで確かめてください。
この記事の内容
結論
向いているのは、芝の薄いライや硬い地面でソールが跳ねて、トップが出る人です。メーカーも、バウンスを抑えたぶんソールが地面に当たって跳ねる動きを抑えた、と説明しています。
柔らかい芝で深く刺さる人は、逆です。バウンス12度以上の56度のほうが助けになります。
どちらか分からない人は、買う前にいまの56度のソールを見てください。確かめ方は後ろの節に書きました。
56度でバウンス1度。ボーケイ SM11 の56度は8〜14度
楽天市場/広告リンクス スライドソール マスター ウェッジ 56度
商品画像:楽天市場(広告)。画像を押すと楽天市場の販売ページに移ります。
まず数字を並べます。比べる相手は、同じ56度がそろうタイトリストのボーケイ SM11 です。
| モデル | ロフト | バウンス | ライ角 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| スライドソールマスター 56度 | 56度 | 1度 | 62度 | 16,500円(メーカー直営の楽天店・オリジナルスチール) |
| スライドソールマスター 53度 | 53度 | −2度 | 62度 | 16,500円(同上) |
| ボーケイ SM11 56.08M | 56度 | 8度 | 64度 | 29,700円 |
| ボーケイ SM11 56.12D | 56度 | 12度 | 64度 | 29,700円 |
| ボーケイ SM11 56.14F | 56度 | 14度 | 64度 | 29,700円 |
差は7度から13度。同じ56度で、です。ここまで開くと、名前は同じサンドウェッジでも、地面への当たり方は別の種類の道具と言っていいと私は思います。
ライ角も2度フラットです。62度と64度。ロフトの大きいクラブほどライ角はフェースの向きに効くので、小さな差ではありません。背が高い人や、手元が高く構える人は、トゥ側が下がって右に出やすい向きになります。買う前に知っておいてほしい数字です。
発売の時期は、公式サイトのニュースが9月15日付で「発売します」、プレスリリースが9月30日。10月1日の時点で、メーカー直営の楽天店は「即納」と表示していました。ほかの店には「10月上旬発売予定」の表示も残っています。
手元を5度前に出すと、バウンス1度はマイナス4度になる
バウンスは、ソールの後ろ側が刃より下に出ている角度です。地面に先に触れて、刃が潜るのを止めます。
この角度は、シャフトを垂直に構えたときの値。手元を前に出すと、ヘッドごと前に倒れて、そのぶんバウンスは減ります。PING の技術担当だった Paul Wood 氏は、ウェッジを打つときのシャフトの前傾をおよそ4〜14度と説明しています。その幅で、残る角度を計算しました。
| モデル | 刻印のバウンス | シャフト垂直 | 5度前傾 | 10度前傾 |
|---|---|---|---|---|
| スライドソールマスター 56度 | 1度 | 1度 | −4度 | −9度 |
| スライドソールマスター 53度 | −2度 | −2度 | −7度 | −12度 |
| ボーケイ SM11 56.08M | 8度 | 8度 | 3度 | −2度 |
| ボーケイ SM11 56.12D | 12度 | 12度 | 7度 | 2度 |
5度の列を見てください。SM11 の 56.12D には7度が残り、スライドソールマスター56度はマイナス4度。刃が先です。
欠点に見えます。違います。ここがこのウェッジの狙いです。リンクスは53度を出したときのリリースで、ダフリを恐れてボールを右に置く必要がなくなり、自然とセンターから左足寄りに置ける、と書いていました。バウンスに助けてもらう打ち方をやめさせる。そういう設計の考え方です。
だから、ハンドファーストのまま持ち替えると、ざっくりは減らずに増える方向に働きます。ボールを真ん中に置き、シャフトをまっすぐに構える。その形で振る人には、跳ねないソールが味方になる。合う人と合わない人が、ここまではっきり分かれるウェッジは多くありません。
手元を前に出すとバウンスが消える話は、アプローチのざっくりとバウンスの記事に詳しく書きました。あちらの本命は、バウンス12度以上の56度です。今回の1本とは、助ける相手が違います。正反対です。
ギアオタクの目:重心距離26mmと、右を向いて見える溝
バウンス以外にも、数字が一つ出ています。重心距離です。26mm。リンクスは、一般的なウェッジの35mmより約9mm短いと説明しています。ヒールとトゥの高さがそろった四角いヘッドと、長めのネックで作った数字だそうです。
重心距離は、シャフトの軸からヘッドの重心までの長さです。短いほど、ヘッドはシャフトのまわりで回りやすい。メーカーは、振り下ろす途中でフェースが開こうとする動きが抑えられ、ヘッドが暴れにくいと書いています。比べる相手の35mmが、どのモデルの値かは書かれていません。ここは割り引いて読んでいます。
溝にも仕掛けがあります。スコアラインを、わずかに右を向くように傾けてある。構えるとフェースが少し右を向いて見えるので、打つ人は無意識にフェースを閉じる側へ動く、というのがメーカーの説明です。リーディングエッジのほうはまっすぐに近く、構えにくさが出ないようにしてあるとも書かれています。
面白いと思ったのは、ライ角62度との組み合わせです。フラットなライ角は球を右へ出しやすく、右向きに見える溝は閉じる動きを誘う。向きの違う二つを重ねているように、私には読めます。ここはリリースに書かれていない、私の読みです。
ヘッドはステンレスで、フェースにレーザーミーリング。開いて打ったときにもボールが溝に食いつくよう、ミーリングの向きを決めたとあります。スピン量の数字は公表されていません。ステンレスなので、軟鉄のウェッジのように工房でロフトやライ角を曲げて合わせる使い方は、できないと考えておくほうが安全です。
53度との違いは、フェースを開かずに上げられること
先に出ていた53度は、バウンスがマイナス2度。ロフトが立っているので、球を上げたい場面ではフェースを開く必要がありました。
56度はそこを変えています。メーカーの説明では、スクエアに近い構えのまま球が上がり、フェースを開くのが苦手な人でも扱いやすい。バウンスも、56度に必要な最低限として1度を持たせたと書かれています。
どちらを選ぶかは、いま入っているウェッジで決まります。PW の次が50度か52度の人は、56度のほうが間隔に収まる。53度は、ロフトの間隔がかぶりやすい度数です。何度を何本入れるかは、ウェッジは何本入れるか(PW のロフトから決める)にまとめています。
合う人と、買わなくていい人
スライドソールマスター56度が合う人
- 芝の薄いライや硬い地面で、ソールが跳ねてトップが出る
- ボールを真ん中に置き、シャフトをほぼまっすぐに構えて打てる
- フェースを開くのが苦手で、スクエアのまま球を上げたい
- 手元を前に出す癖を直したくて、ごまかしの利かない1本を練習に使いたい
買わなくていい人
- 柔らかい芝で深く刺さるざっくりが多い(バウンス12度以上の56度が先です)
- ボールを右足の前に置き、手元を大きく前に出して打つ形を変えるつもりがない
- ボールの手前を叩いてトップも同じくらい出る(最下点の問題で、ソールでは動きません)
- 砂の柔らかいバンカーがいちばんの悩み
バンカーについて、メーカーは「バンカーはもちろん」扱いやすいと書いています。ただ、砂が柔らかいほどソールは潜りやすくなります。タイトリストは、バンカーに強い形として幅広で丸みの大きい K グラインドを挙げています。考え方が逆なので、柔らかい砂が苦手な人に、私はこの1本を最初にはすすめません。
上手な人にとっては別の価値があります。メーカーも、通常の56度との使い分けを提案しています。硬い冬の芝の日だけ入れ替える、という使い方です。
買う前に、いまの56度で2つ確かめる
- ソールの擦れ跡を見る(0円)。後ろ側まで擦れていて、薄い当たりが多いなら、バウンスが余って跳ねている形です。このウェッジの出番があります。刃の近くだけが光っているなら、バウンスが足りていない側。買う向きが逆です。
- ボールを真ん中に置いて10球打つ(0円)。いまのウェッジで、シャフトをまっすぐに構えて打ってみます。この構えで当たる人は、バウンス1度でも困りません。どうしても手元が前に出る人は、持ち替えた日にざっくりが増えます。
2つとも当てはまった人だけ、候補に入れてください。シャフトは4種類あります。オリジナルスチールのほかに、NSPRO MODUS WEDGE 105、ダイナミックゴールド S200、NSPRO 850GH NEO の S。アイアンと同じ銘柄があるなら、それを選ぶのが無難です。クラブ全体の重さは今回のリリースに数字がないので、アイアンより軽くならないかを、買う店で確かめてください。
あなたの56度のソールは、どこが擦れていましたか。
よくある質問
スライドソールマスター56度の発売日と価格は?
リンクス公式サイトのニュースは2026年9月15日付で発売を告知し、プレスリリースは9月30日に出ています。10月1日の時点で、メーカー直営の楽天店は「即納」の表示でした。価格はリリースに記載がなく、同店の販売価格はオリジナルスチールで16,500円(税込・送料別)、MODUS WEDGE 105 仕様は Yahoo!ショッピング店で19,800円です(10月1日確認)。
53度と56度は何が違いますか?
ロフトとバウンスです。53度はバウンス−2度、56度は1度。ライ角62度と長さ35インチは同じです(プレスリリース)。メーカーは、53度ではフェースを開く必要があった場面でも、56度ならスクエアに近い構えのまま球を上げやすいと説明しています。
バウンス1度だと、ざっくりしやすくなりませんか?
手元を前に出して打つ人は、しやすくなります。シャフトを5度前に倒すと、残るバウンスはマイナス4度で、刃が先に地面に当たるからです(筆者の計算)。ボールを真ん中に置いてシャフトをまっすぐに構える人なら、薄いライでもソールが跳ねにくいという、メーカーの説明どおりの働きが期待できます。
競技で使えますか?
プレスリリースに「ルール適合」と書かれています。溝を右向きに傾けた見た目の仕掛けはありますが、メーカーは適合品として発表しています。
選ぶならこのページ
あわせて読みたい
この記事の情報源
- 株式会社リンクス プレスリリース:【56度 新発売】横田真一プロ監修 リンクス スライドソール マスター ウェッジ(PR TIMES、2026年9月30日)
- 株式会社リンクス プレスリリース:横田真一プロ監修 リンクス スライドソール マスター ウェッジ 発売(53度、PR TIMES、2026年2月12日)
- リンクス公式サイト(ニュース:2026年9月15日 スライドソールマスター56°を発売します)
- タイトリスト日本公式:Vokey SM11(56度のバウンス、ライ角64度、1本29,700円)
- タイトリスト日本公式:グラインドを知ろう|ボーケイ・デザイン SM11 ウェッジ(K グラインドの説明)
- GolfWRX:What is “effective bounce” anyway?(Paul Wood/PING、2015年3月28日。シャフトの前傾4〜14度)