ショートパットが入らないグリップの太さと重さで直る分と、直らない分
更新:2026年9月23日広告を含みます
スーパーストロークの公式サイトに、こんな数字が並んでいます。Zenergy Tour 1.0 は幅1.00インチで71g。Tour 2.0 は1.17インチで55g。太いほうが16g軽い。
ショートパットが入らないと、たいていグリップを疑います。太くすれば手首が動かない、という話もよく見ます。ただ、太さと重さは別々に動く数字で、片方だけ替えると振り心地が思わぬ方向に変わります。スペック表を読み比べていると、太さと重さは別々に量って決めるのが当たり前になります。まず、外した方向を数えるところから始めます。
ギアオタクの本命
1メートルを10回打って、外した方向を書き出す(0円) 右にばかり外れるのか、左なのか、それとも届いていないのか。偏りがあれば道具で動かせる余地があり、毎回ばらばらならグリップを替えても同じ結果になります。順番を逆にすると、4,000円のグリップを3本買ってから気づくことになります。
グリップを一段階だけ変えるとき
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この記事の内容
結論
外れ方が右か左に偏っているなら、グリップの太さと重さで変わる余地があります。毎回ばらばらに外れているなら、先に動きのほうです。
道具の側だったとしても、順番があります。いまのグリップの硬さと向きを見る(0円)。次に、太さか重さを一段階だけ変える(グリップ代3,000〜6,000円ほどに工賃)。それでも変わらないときに、長さとパター本体の話になります。
月に1回しかパターを握らない人には、どれもすすめません。回数が足りないと、替えた効果と、その日の調子の区別がつきません。
パターグリップの重さは、52gから90gまで38gの幅がある
メーカーが公式に出している数字だけを並べました。太さ(幅)と重さの両方を公開しているのはスーパーストローク、重さとコアサイズを公開しているのがゴルフプライドです。
| モデル | 太さ(幅) | 重さ | コア径 |
|---|---|---|---|
| スーパーストローク Zenergy Tour 1.0 | 1.00インチ | 71g | 0.58インチ |
| スーパーストローク Zenergy Tour 2.0 | 1.17インチ | 55g | 0.58インチ |
| スーパーストローク Zenergy Tour 3.0 | 1.26インチ | 66g | 0.58インチ |
| スーパーストローク Zenergy Tour 5.0 | 1.52インチ | 90g | 0.58インチ |
| ゴルフプライド RT ピストル S/M/L | 公式に記載なし | 52/64/64g | 58R |
| ゴルフプライド RT フラット S/M/L | 公式に記載なし | 57/62/64g | 58R |
| ゴルフプライド RT ラウンド S/M/L | 公式に記載なし | 61/62/63g | 58R |
| 用具規則の上限 | 1.75インチ | ― | ― |
この表で目を引くのが1行目と2行目です。細いTour 1.0が71gで、太いTour 2.0が55g。16gの逆転がある。理由はスーパーストロークが公式に書いていて、2.0は芯にEVAフォームを使っているぶん軽いと説明しています。同じシリーズでも、太さを1段上げたら重くなるとは限らないわけです。ここを知らずに選ぶ人は多い。
ゴルフプライドのRTピストルも同じことが起きています。ミディアムとラージが、どちらも64g。握りを大きくしても、手元に足される重さは変わりません。太さで手首の動きを抑えたいのか、重さで振り心地を変えたいのか。先に決めておかないと、狙っていないほうだけが動きます。順番の話です。
上限の1.75インチも覚えておいて損はありません。いちばん太いTour 5.0で1.52インチですから、市販品にはまだ余地があります。規則のほうは、パターに限って断面が円でなくてもよいと認めています(2.3b(ii))。平らな面のあるグリップが売られているのは、この例外があるからです。
1メートルを10回。外した方向で、どちら側の問題か分かる

練習グリーンでも、部屋のマットでもかまいません。1メートルを10回打って、結果を3つに分けて数えます。紙とペンだけで足ります。
- 右か左に偏って外れる。カップの同じ側を10回中6回以上そらすなら、フェースの向きがそろっていません。握り方でフェースが動いている可能性があるので、グリップの太さ・形と、目線の位置を見る価値があります。
- 届かないことが多い。方向は合っているのに手前で止まる。これは距離感の話で、ヘッドの重さとフェースの当たりの硬さが関わります。グリップを重くすると、さらに届きにくくなることがあります。
- 毎回ばらばら。右、左、ショート、オーバーが順に出るなら、道具の数字では追えません。見てもらったほうが早い。
そのうえで、スペック表で見て「道具が原因」とはっきり分かる形が4つあります。どれも自分で確かめられます。道具は正直です。
- グリップの表面がテカっている。親指の当たる面を爪で押してみて、沈まずに硬く跳ね返すなら替えどきです。滑ると握る力が上がり、手首が動きます。
- リブ(グリップ裏の細い出っ張り)がまっすぐ入っていない。フェースを地面に垂直に立てたとき、リブがねじれていたら装着のずれです。毎回ほんの少し開いて構えることになります。
- 前に替えたグリップの重さを知らない。52gから90gまであるので、知らずに30g動かしていることがあります。振り心地が変わった記憶があるなら、ここです。
- 構えたとき、目線がボールの真上に来ない。長すぎるサインです。短く持って同じ10回を試すと、その場で確かめられます。
私の7番アイアンは160ヤード(筆者の実測)。その1打と、1メートルのパット1回は、スコアでは同じ1打です。160ヤードのために10万円のクラブを見に行く前に、この10回を数えてみてください。
パターで数字が公表されているのは、グリップだけ
当サイトで2026年の主要5ブランドを調べたとき、ヘッド重量を公式に出していたのはPINGとL.A.B. GOLFの2社だけでした。総重量もバランスも、製品ページには載っていません。ドライバーなら当たり前に書いてある数字が、パターでは空欄です。調査の中身はパターの選び方に置いてあります。
そのなかで、グリップだけが例外です。重さがgで、太さがインチで出ている。パター全体で、買う前に検算できる数字はここしかありません。そこだけです。だから私は、パターの相談を受けたとき、最初にグリップを見ます。
重さを足す場所も関係します。グリップは手元にありますから、重くすればクラブの重心は手のほうへ寄ります。ヘッドの存在感が薄くなり、ストロークは手の動きで作る感じに近づく。手首が暴れる人には、この鈍さが効きます。半面、ヘッドの重みで振っていた人は、いきなり距離が合わなくなる。同じ変化が、人によって長所にも短所にもなります。
形の話もしておきます。ふつうのグリップは手元が太く先端へ細くなりますが、ゴルフプライドのREVERSE TAPERは逆です。公式の説明では、上部をスリムに、下部をワイドにして、上の手を安定させ、下の手の力みを減らす狙いだとしています。ポリウレタンを使ったのは同社のパターグリップでは初めてだ、とも書かれています。太さを一律に上げるのではなく、動いてほしくない側だけを太くする。設計の発想としては、こちらのほうが素直です。
買い替える前に、順番に試せることが3つある
- 硬化と向きを見る(0円)。爪で押して沈まない、リブがねじれている。どちらかに当てはまれば、まずここを直します。
- 太さか重さを、一段階だけ変える。両方を同時に動かすと、どちらが効いたか分かりません。工賃は店で違いますが、ゴルフパートナーのある店舗の案内では、店頭でグリップを買った場合1本220円(スポーツポイント会員)・440円(非会員)と出ていました。グリップ代を足しても、5,000円前後で試せます。
- 長さを短くする。目線がボールの内側に入っている人向けです。ただし切ったら戻せません。先に短く持って10回打ち、良くなるかを確かめてから工房に出してください。
ここまでやって変わらなければ、本体です。そこで初めて買い替えを考えます。買うならヘッド重量を公開しているブランドから選ぶと、次に困ったときに数字で追えます。
私が選ぶなら
スーパーストローク Zenergy Tour 3.0(1.26インチ・66g) 太さと重さの両方が公式に出ているので、いま付いているグリップとの差を、買う前に計算できます。手首を抑える側へ一段階だけ動かしたい人に向きます。弱点は、手元が重くなるぶんヘッドの効きが減って、最初の数ラウンドは距離感が合わないこと。
Tour 5.0(1.52インチ・90g)は抑えが強すぎて、最初の1本には私はすすめません。90gは、いまのグリップから30g以上増える人が多い数字です。Tour 1.0(1.00インチ・71g)は細いのに重いので、「細くしたい」という理由で選ぶと、重さのほうで振り心地が変わります。ゴルフプライドのRTを外したのは性能の話ではなく、太さの寸法が公式に出ていないからです。検算できない数字は、記事では使えません。
動きの側だったら、道具の話はいったん止める
10回の外れ方がばらばらだった人。ここから先は私の領分ではないので、一般に言われていることだけ書きます。
ワッグルONLINEに載ったコーチの解説では、太いグリップは手首の動きを抑えるかわりに指の感覚が鈍り、距離感が出にくくなると説明されています。みんなのゴルフダイジェストの記事も、ヘッドが回転しにくいマレット型と太いグリップは相性がよく、フェースの開閉を使うピン型とは合いにくい、と書いています。つまり、太くするかどうかは、いま使っているヘッドの形とセットの話です。
構え方のほうは、目線をボールの真上に置く、同じ距離を続けて打つ、といった基本がどの解説にも共通して出てきます。ただ、自分の目線がどこにあるかは、自分では見えません。動きを直すつもりなら、一度見てもらうのがいちばん早い。遠回りに見えて、そうでもない。
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私が通った場所ではありません。ここに出したのは、各社が公式に公開している条件だけです。金額を見て高いと感じたなら、その感覚は正しい。外れ方に偏りがある人なら、5,000円のグリップ交換のほうが先です。
グリップを替えても入らない人
グリップを替える価値がある人
- 10回のうち6回以上、同じ側に外している
- 握る力が強く、ラウンドの後半に手首が動く自覚がある
- いま付いているグリップが、押しても沈まないほど硬くなっている
- 前にグリップを替えてから、距離感が合わなくなった
- マレット型を使っていて、フェースを開閉させる感覚がない
替えないほうがいい人
- 10回の外れ方が、右・左・ショートに散っている(数字では追えません)
- 届かないミスが多い(重くすると、さらに届かなくなります)
- ピン型で、フェースの開閉を使って打っている(太くすると操作が効かなくなります)
- 月に1回しかパターを握らない(替えた効果と、その日の調子の区別がつきません)
いちばん多いのは4つ目です。道具のせいにしたほうが気は楽ですが、握る回数が増えると勝手に入るようになることもある。私なら、その人にはグリップ代を練習グリーンの時間に回すようにすすめます。
よくある質問
パターグリップは太いほうが入りますか?
外れ方が同じ側に偏っている人には効くことがあります。太いグリップは手首の動きを抑えるからです。ただし代償もあります。ワッグルONLINEのコーチ解説では、指の感覚が鈍って距離感が出にくくなるとも説明されています。届かないミスが多い人は、太くしても改善しません。まず1メートルを10回打って、外れ方に偏りがあるかを確かめてください。
パターグリップの重さは何グラムを選べばいいですか?
公式に出ている数字で52gから90gまであります(ゴルフプライドRTピストル スモール52g、スーパーストローク Zenergy Tour 5.0 90g、2026年9月23日確認)。数字そのものより、いま付いているものとの差です。いきなり30g動かすと距離感が変わります。まず10g前後で試してください。
パターグリップの交換時期はいつですか?
親指の当たる面を爪で押して、沈まずに硬く跳ね返すようになったら替えどきです。表面にテカリが出ているのも目安になります。滑ると握る力が上がり、手首が動きやすくなります。工賃は店によります。ゴルフパートナーのある店舗では、店頭購入時1本220円(スポーツポイント会員)・440円(非会員)と案内されていました。
太いグリップはルール違反になりませんか?
R&A/USGAの用具規則では、どの方向に測った断面も1.75インチ(44.45mm)を超えてはいけません(2.3b(iii))。市販でいちばん太い部類のZenergy Tour 5.0でも1.52インチです。収まっています。パターに限り断面が円でなくてもよい(2.3b(ii))ため、平らな面のあるグリップも使えます。2本のグリップを付ける場合は、どちらも円形で1.5インチ以上離す決まりです(2.3c)。
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この記事の情報源
- SuperStroke 公式:Zenergy Tour 1.0(幅1.00インチ・71g)
- SuperStroke 公式:Zenergy Tour 2.0(幅1.17インチ・55g・EVAフォームコアの説明)
- SuperStroke 公式:Zenergy Tour 3.0(幅1.26インチ・66g)
- SuperStroke 公式:Zenergy Tour 5.0(幅1.52インチ・90g)
- ゴルフプライド日本公式:RT ピストル(S 52g/M 64g/L 64g・コア58R)
- ゴルフプライド日本公式:RT フラット(S 57g/M 62g/L 64g)
- ゴルフプライド日本公式:RT ラウンド(S 61g/M 62g/L 63g)
- ゴルフプライド日本公式:REVERSE TAPER パターにスモール新登場(ポリウレタン・逆テーパーの説明)
- R&A 用具規則 Part 2 Conformance of Clubs(2.3b グリップ・1.75インチ/2.3c 2本グリップ)
- ゴルフパートナー ウインザーゴルフ太田店:グリップ交換工賃のご案内(2026年1月5日)
- ワッグルONLINE:パターのグリップは「太い」か「細い」、どっちがいい?
- みんなのゴルフダイジェスト:パターグリップの「合う・合わない」をギアオタクが考えた