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シャフトTENSEI 1K Pro Orange RIP+ と 26 VENTUS TR BLACK の違い同じ55,000円の2本を、メーカー公式の重さ・トルク・調子で比べる
更新:2026年9月16日広告を含みます
2026年の後半に出たカスタムシャフトのうち、話題が集まったのがこの2本です。三菱ケミカル TENSEI 1K Pro Orange RIP+(8月28日発売)と、フジクラ 26 VENTUS TR BLACK(6月4日発売)。価格はどちらも1本55,000円ですが、狙っているゴルファーは重なりません。RIP+ は軽く振り抜くための設計で、TR BLACK は力をかけても暴れないための設計です。公式スペックの数字で、どこがどう違うのかを並べます。
ギアオタクの本命
三菱ケミカル TENSEI 1K Pro Orange RIP+ 60S(64g・トルク3.6度・中元調子・55,000円) 50番台と60番台に R フレックスがあり、51gから選べます。前作 TENSEI Pro Orange 1K の60Sが69gだったのに対し、こちらは64g。同じ「オレンジ」でも5g軽くなりました。ヘッドスピードが40m/s前後の人まで届く設計です。
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速く振る人・球が上がりすぎる人に
フジクラ 26 VENTUS TR BLACK 6S(69.5g・トルク3.1度・元調子・55,000円) 公式のフレックス設定は S と X だけ。いちばん軽いモデルでも61.0gで、8-X は87.5gまであります。切り返しで一気に力をかけても手元が耐える作りで、その代わり振れない人には重く硬い1本です。
結論
価格は同じ55,000円。違いは「誰のためのシャフトか」です。
TENSEI 1K Pro Orange RIP+ は51gから88.5gまで、R・S・X・TX の4段階。手元を重くするカウンターバランス設計で、軽い振り心地を狙っています。
26 VENTUS TR BLACK は61.0gから87.5gまで、S と X のみ。全モデルが元調子で、手元側がしなりにくい設計です。
60g台で直接比べると、RIP+ 60S が64g・トルク3.6度、TR BLACK 6S が69.5g・トルク3.1度。5.5gと0.5度の差があります。ヘッドスピードが40m/sに届かないなら RIP+、45m/s前後で球が吹き上がるなら TR BLACK が候補です。
2本の基本スペック(メーカー公式)
| 項目 | TENSEI 1K Pro Orange RIP+ | 26 VENTUS TR BLACK |
|---|---|---|
| メーカー | 三菱ケミカル | フジクラ |
| 発売日 | 2026年8月28日 | 2026年6月4日 |
| 価格(税込) | 55,000円 | 55,000円 |
| 重量帯 | 51〜88.5g(50・60・70・80) | 61.0〜87.5g(5・6・7・8) |
| フレックス | R・S・X・TX(70・80はSから) | S・X(8はXのみ) |
| 調子 | 中元(公式表記 MID-HIGH) | 元 |
| トルク | 4.9〜2.8度 | 3.5〜2.6度 |
| 長さ・チップ径 | 1168mm・8.6mm | 46.0インチ・8.50mm |
| 設計の軸(公式の説明) | 先端の「RIP+テクノロジー」でねじれを抑え、カウンターバランス設計で軽い振り心地 | 「VeloCore Plus」でオフセンター時のヘッドのねじれを抑え、安定性とボール初速を向上 |
同じ価格でも、選べる幅が違います。RIP+ は51gから、R フレックスつき。TR BLACK は61gから、S と X だけです。カタログの入り口の時点で、想定しているゴルファーが分かれています。
重さ別の数字(S フレックスで並べる)
| 重さ帯 | RIP+ の S(重さ/トルク) | TR BLACK の S(重さ/トルク) |
|---|---|---|
| 50g台 | 53g/4.8度 | 設定なし |
| 60g台 | 64g/3.6度 | 61.0g/3.5度(5S) |
| 70g前後 | 74g/3.0度 | 69.5g/3.1度(6S) |
| 80g前後 | 84g/2.9度 | 79.5g/2.9度(7S) |
| それ以上 | TX で88.5g/2.8度 | 8X で87.5g/2.6度 |
ここが分かりにくいところです。RIP+ の「60」は64g、TR BLACK の「6」は69.5g。名前の数字が近くても、実物は5.5g違います。
重さをそろえて比べるなら、RIP+ 60S(64g)の相手は TR BLACK 5S(61.0g)のほうが近い。名前ではなく、重さの数字で並べ直してください。シャフトの硬さ S と R の違いでも書いたとおり、記号や番手の数字には共通の基準がありません。
ギアオタクの目:数字の裏で何が起きているか
1. カウンターバランスは、組んだときにヘッドの効きが弱くなる
RIP+ の公式説明にある「カウンターバランス設計」は、シャフトの手元側を重くする作りです。総重量のわりに軽く振り抜ける、という狙いがあります。
ただし工房の実務では、同じ長さ・同じヘッドで組むとスイングウェイト(ヘッドの効き具合)は下がります。重心が手元に寄る分、振ったときにヘッドの存在を感じにくくなるからです。ヘッドの効きが欲しい人は、組むときにヘッド側で調整することになります。「軽く振れる」と「ヘッドを感じる」は、この設計では引っぱり合いの関係です。
2. TR BLACK は、S と X で重さが同じ
フジクラの公式表を見ると、TR BLACK 5 は S も X も61.0g、6 は S も X も69.5g、7 も79.5gで同じです。変わるのはトルクだけ(5 なら3.5度と3.3度)。
硬さを上げても重さが増えない作りなので、「X にしたら重くて振れない」ということは起きません。逆に言えば、重さを変えたいなら番手そのものを変える必要があります。
3. RIP+ は前作より軽く、ねじれやすくなった
前作の TENSEI Pro Orange 1K は、60S が69g・トルク3.0度・キックポイント HIGH(元寄り)でした。RIP+ の60S は64g・トルク3.6度・MID-HIGH(中元)です。
5g軽く、0.6度ねじれやすく、しなる位置は少し先寄りに動いた。数字だけを見れば、より広い層に向けた調整です。前作を気に入っている人が同じつもりで買うと、別物に感じる可能性があります。
4. 「元調子」の表記は、メーカーをまたぐと比べられない
TR BLACK は公式表記が元調子、RIP+ は MID-HIGH(中元)です。ただし調子の表記にも共通の測り方の決まりはありません。同じ「中元」でも、各社の基準で付けられています。
比べるなら、調子の言葉ではなくトルクとバット径(手元の太さ)を見てください。TR BLACK 6S のバット径は15.30mm、RIP+ 60S は15.45mm。手元の太さが0.15mm違います。
どちらを選ぶか
商品画像:楽天市場(広告)。画像を押すと楽天市場の販売ページに移ります。
TENSEI 1K Pro Orange RIP+ を選ぶ人
- ヘッドスピードが40m/s前後で、R か S から選びたい人(50・60番台にRがあります)
- 前作のオレンジが重い・硬いと感じた人(60Sで5g軽くなりました)
- 軽い振り心地で振り抜きたい人(カウンターバランス設計)
- 50g台(53g)から80g台(84g)まで、重さの選択肢が欲しい人
26 VENTUS TR BLACK を選ぶ人
- ヘッドスピードが速く、切り返しで一気に力をかける人
- 球が上がりすぎる、左に行きやすい人(全モデル元調子)
- 70〜87.5gの重い帯が必要な人
- 硬さだけを X に上げたい人(S と X で重さが同じ)
選ばないほうがいい場合
- TR BLACK は、R フレックスが必要な人には選べません。公式の設定が S と X だけです。同じ26 VENTUS TR でも、BLUE と RED の5番手にはRがあります
- 60g未満の軽いシャフトを使いたい人も TR BLACK は対象外です(最軽量61.0g)
- RIP+ は、ヘッドの効きをはっきり感じたい人には向きません。手元が重い設計のため、組んだときにヘッドが軽く感じられます
- どちらも1本55,000円に組み立て費とグリップ代が加わります。いまのシャフトに大きな不満がないなら、先に重さとトルクを測って現状を把握するほうが先です
よくある質問
結局、どちらが硬いですか?
同じ重さで比べると 26 VENTUS TR BLACK です。60g台では、RIP+ 60S がトルク3.6度、TR BLACK 5S が3.5度、6S が3.1度。トルクの数字が小さいほどねじれにくく、しっかりした振り心地になります。ただし硬さの感じ方は組み上がったクラブの長さやヘッド重量でも変わります。
TENSEI 1K Pro Orange RIP+ は前作と何が違いますか?
公式スペックでは、60S が69g・トルク3.0度・キックポイントHIGHから、64g・3.6度・MID-HIGHになりました。5g軽く、0.6度ねじれやすく、しなる位置が少し先寄りです。先端に「RIP+テクノロジー」を採用した点も前作との違いです。
26 VENTUS TR BLACK に R フレックスはありますか?
2026年9月16日時点のフジクラ公式スペック表では、S と X のみです(8 は X のみ)。R が必要なら、同じ26 VENTUS TR の BLUE 5(61.0g・3.6度・中元)か RED 5(60.5g・3.6度・先中)が選択肢になります。
表示の55,000円で、すぐ使える状態になりますか?
なりません。55,000円はシャフト本体の価格で、組み立て費・グリップ代・スリーブ代は別です(フジクラ公式の注記)。ショップでの見積もりでは、これらを足した金額になります。